最適化法/数理ファイナンスへの確率解析入門経済・社会の基盤をになう

若山正人・編 川崎英文/谷口説男・著

最適化法/数理ファイナンスへの確率解析入門経済・社会の基盤をになう

発行
2008/06/20
サイズ
A5判
ページ数
126
ISBN
978-4-06-157801-2
本体
2,400円(税別)
在庫
在庫無し

内容紹介

「本書は「経済社会の基盤をになう」のキーワードで「最適化法」と「数理ファイナンスへの確率解析入門」と題する2 つのテーマから構成されている.
キーワードから容易に想像できるように,両テーマは,ともに現代の社会生活に深くかかわりをもつ数学の話である.前者は,かなり以前よりその重要性が社会において認識されてきた数学といえよう.しかしながら後者は,近年になるまで社会の動きとは無関係に思われる純粋の数学理論であったものが,予想し得ない形で大きな衝撃と重要性をもって出現してきたという経緯をもつ.
数学が経済学をはじめ社会科学に深くかかわってくるようになって久しい.
しかしながら,それはいまや,物理学や工学に対するのと同様に,その心臓部まで到達する勢いである.最新の情報・電子機器の製作や制御と同様,数学は人々の日常生活に,―好むと好まざるとにかかわらず―かかわっているというのが現実である.
さて,「最適化法」では,私たちの生活感覚からさほど遠くない自然な問題設定から出発し進んでゆくこととなる.とはいっても,最適化の問題が数学的に明確に定式化されてからはまだ50 年程度しか経っていない.一方「数理ファイナンスへの確率解析入門」では,数学の理論のまったく思いもかけない展開を通して,社会の経済活動の背後にある理屈をお見せするという面が強い.もちろん双方ともに,その問題意識や解決のためのアイディアは古い起源をもっている.ページをぱらっとめくって比較されればすぐおわかりいただけるとおり,説明のための題材の選択や解説方法が,それぞれの発展形態を如実に反映した形となっている.こんなところにも数学が技術に展開される際の多様性が現れている.本書の主眼というわけではないが,そのような点にも目を向けて楽しんでいただければと思う.(本書 第0章より)
 

目次

はじめに

第0 章「最適化」と「数理ファイナンスへの確率解析入門」

テーマ1  最適化法
第1 章最適化問題
1.1 記号と約束事
1.2 最適化問題の例
1.3 文献紹介
第2 章非線形計画法
2.1 勾配ベクトル
2.2 制約条件がない場合の最適性条件
2.3 制約なし最適化法
2.4 制約条件がある場合の最適性条件
2.5 正則条件と制約想定
2.6 文献紹介
第3 章凸計画法
3.1 凸集合と凸関数
3.2 分離定理
3.3 ファーカスの定理
3.4 方向微分と劣微分
3.5 双対定理
3.6 凸2 次計画問題
3.7 文献紹介
第4 章線形計画法
4.1 改訂単体法
4.2 実行可能基底解の求め方
4.3 双対定理
4.4 単体法の幾何
4.5 文献紹介
第5 章離散最適化法
5.1 グラフとネットワーク
5.2 最小木問題
5.3 最短路問題
5.4 最大流問題
5.5 動的計画法
5.6 文献紹介

テーマ2  数理ファイナンスへの確率解析入門
第1 章確率論の準備
1.1 確率空間
1.2 期待値
1.3 独立
第2 章ブラウン運動とマルチンゲール
2.1 ブラウン運動
2.2 マルチンゲール
第3 章確率解析
3.1 さまざまな収束
3.2 確率積分の定義と性質
3.3 伊藤の公式
3.4 表現定理
3.5 確率微分方程式 解の存在と一意性
3.6 具体例
第4 章ブラック-ショールズ・モデル
4.1 モデル
4.2 裁定機会と複製
4.3 価格公式
付 録 急減少関数

索 引

リンク