都市はなぜ魂を失ったかジェイコブズ後のニューヨーク論

シャロン・ズーキン・著 内田奈芳美/真野洋介・訳

都市はなぜ魂を失ったかジェイコブズ後のニューヨーク論

発行
2013/01/20
サイズ
四六判
ページ数
390
ISBN
978-4-06-157301-7
本体
3,800円(税別)
在庫
在庫無し

内容紹介

ジェイン・ジェイコブズによる1961年の大ベストセラー『アメリカ大都市の死と生』は、古い建築・街並みを守り、アメリカの都市を救ったかに見えた。しかし、今ニューヨークが、そして世界中の都市が魂を失いかけている。魂は建築ではなく、人に宿るものだからだ。「文化」と「消費」を通して、都市への新たな視点を提示する一冊。

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山崎亮氏(studio-L)推薦

日本各地に「魂を失ったように見える都市」が存在する。シャッターが並ぶ商店街。空き地や駐車場だらけのまちなか。誰もいない駅前。「昔は良かったんだけどな」とつぶやく人々。まるで魂が抜けてしまったようだ。しかし逆もまた魂を失ったようだ、と本書は指摘する。中心市街地活性化とか公共空間の民営化などといって、高級なブランドショップを誘致したり、立派な再開発ビルを建てたりする都市がある。洗練され、高級になった都市から追い出される人たちがいることを考えると、きらびやかになった都市に魂が存在するかと問われれば否と答えざるを得ない。
きっと都市の魂はコミュニティの意志に宿るのだろう。それは、見た目の美しさや一時の体験に宿るわけではない。コミュニティの意志に宿る都市の魂こそが、結果的に美しい空間やとびきりの体験を生み出すことになるのだ。順番を間違えてはならない。まずは都市の本質を見極めること。『裸の都市』から発想すること。そしてコミュニティ間の対話を大切にすること。
私が本書から受け取ったメッセージは以上のようなものである。コミュニティデザインに取り組む人間を大いに勇気づけてくれる本だといえよう。
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目次

序 章 都市はなぜ魂を失ったか

第1部 アンコモン・スペース
第1章 ブルックリンはどのようにして「クールな」場所になったか
第2章 ハーレムはなぜ「ゲットー」を脱したのか
第3章 イーストビレッジで「地元」に住む

第2部 コモン・スペース
第4章 ユニオンスクエアと公共空間のパラドックス
第5章 2つのグローバル化の物語:レッドフックのププサとIKEA
第6章 ビルボードとガーデン:由来をめぐる闘い

終 章 目的地文化とオーセンティシティの危機