応用栄養学 第3版

中坊幸弘/木戸康博・編
シリーズ:
栄養科学シリーズNEXTシリーズ

応用栄養学 第3版

発行
2012/03/20
サイズ
B5判
ページ数
190
ISBN
978-4-06-155373-6
定価
2,860円(税込)
在庫
在庫無し

内容紹介

管理栄養士国家試験ガイドラインの改定に伴い,「食事摂取基準の基礎的理解」の章を新たに盛り込み改訂.「栄養管理と栄養状態の評価・判定」「ライフステージ栄養学」「特殊栄養学」の3部構成で充実の展開.


 栄養学は,「基礎栄養学」と「応用栄養学」に分けて扱われます.「基礎栄養学」では,栄養の意義や基本概念,栄養素と人体とのかかわりを健康の保持・増進や疾病の予防・治療という視点から取り上げて栄養学の理解を図ります.それを受けて「応用栄養学」ではライフステージ別に,またライフスタイルや各種の生活場面における個人の身体状況や栄養状態に応じた栄養管理のあり方と実際を学びます.
 本書は,2003年刊行の初版,2009年刊行の第2版と,常に改訂や増刷によってup to date を心がけてきました.このたび第3版では,「管理栄養士国家試験出題基準」の改定(2010年12月)に伴う「食事摂取基準策定の基礎理論」を5章として新たに挿入し改訂しました.
 本書は,3部構成となっています.第1編の「栄養管理と栄養状態の評価・判定」は本書の総論に相当する部分で,栄養管理の概念,さまざまな栄養環境への適応,栄養状態の評価・判定,そして科学的な根拠に基づいた栄養素必要量の求め方と「日本人の食事摂取基準(2010年版)」の概要について記述しています.第2編の「ライフステージ栄養学」は,ライフステージごとに生理的特徴,栄養の特徴,栄養アセスメント,食事摂取基準,栄養関連疾患,そして栄養管理の実際について記述してあります.第3編は「特殊栄養学」として,生体リズム,運動・スポーツ,ストレス応答,そして特殊な環境における栄養のかかわりを,高温・低温環境,高圧・低圧環境,無重力環境などを取り上げました.
 本書は,栄養学分野のライフステージとライフスタイルに対応する「栄養管理」の考え方と技法が学べるよう編纂しました.執筆していただいた先生方には,本書の編集方針に沿った内容で記述していただけました.足りない点があればすべて編者の責任に帰すものと考えています.
(まえがきより)

【シリーズ総編集】中坊幸弘/山本茂 
【シリーズ編集委員】海老原清/加藤秀夫/河田光博/木戸康博/小松龍史/武田英二/辻英明 
【執筆者一覧】上西一弘/海老沢秀道/遠藤章二/岡部晋彦/沖田卓雄/小野章史/小野尚美/加藤秀夫/金子佳代子/川内美樹/木戸康博/木本眞順美/久保田恵/小柏道子/小垂眞/小松啓子/志塚ふじ子/陶山敦子/高橋史江/東條仁美/中坊幸弘/中村亜紀/眞鍋祐之/馬渡一諭/村上淳/村松陽治/矢埜みどり

目次

第1編 栄養管理と栄養状態の評価・判定
1.栄養管理の考え方
 1.1 栄養管理の概念
 1.2 栄養リスクスクリーニング
 1.3 栄養管理計画の作成・実施・評価
2.栄養環境への適応
 2.1 代謝の統合
 2.2 摂食後の栄養素代謝
 2.3 飢餓時の栄養素代謝
3.栄養状態の評価・判定
 3.1 栄養状態の区分と判定意義
 3.2 集団の栄養状態の判定法
 3.3 個人の栄養状態の判定法
4.栄養素必要量の科学的根拠
 4.1 出納法
 4.2 要因加算法
 4.3 欠乏実験と飽和量から求める方法
 4.4 その他の方法
5.食事摂取基準の基礎的理解
 5.1 食事摂取基準の意義
 5.2 食事摂取基準策定の基礎理論
 5.3 食事摂取基準活用の基礎理論

第2編 ライフステージ栄養学
6. 発育・発達・加齢  
 6.1 発生から死まで
 6.2 成長・発達
 6.3 加齢に伴う身体的・精神的変化と栄養
7. 母性栄養
 7.1 女性の特性
 7.2 妊娠期の栄養
 7.3 授乳期の栄養
8.乳児期の栄養
 8.1 身体状況の変化
 8.2 乳児期の栄養
 8.3 乳児期の健康障害
 8.4 栄養状態の評価・判定
 8.5 食事摂取基準
 8.6 栄養管理
9.幼児期の栄養
 9.1 身体状況の変化
 9.2 栄養状態の変化
 9.3 栄養状態の評価・判定
 9.4 栄養素必要量と摂取安全域の考え方
 9.5 栄養管理
10.学童期の栄養
 10.1 身体状況の変化
 10.2 栄養状態の変化
 10.3 栄養状態の評価・判定
 10.4 栄養素必要量と摂取安全域の考え方
 10.5 栄養管理
11.思春期の栄養
 11.1 身体状況の変化
 11.2 栄養状態の変化
 11.3 栄養状態の評価・判定
 11.4 栄養素必要量と摂取安全域の考え方
 11.5 栄養管理
12.成人期・更年期の栄養
 12.1 身体状況の変化
 12.2 栄養状態の変化
 12.3 栄養状態の評価・判定
 12.4 栄養素必要量と摂取安全域の考え方
 12.5 生活習慣病のリスク
 12.6 栄養管理
13.高齢期の栄養
 13.1 身体状況の変化
 13.2 栄養状態の変化
 13.3 栄養状態の評価・判定
 13.4 食事摂取基準と摂取安全域の考え方
 13.5 栄養管理

第3編 特殊栄養学
14.生体リズムと栄養  
 14.1 生体リズムとは
 14.2 内分泌・代謝リズム
15.運動・スポーツと栄養
 15.1 エネルギー代謝
 15.2 健康づくりのための身体活動
 15.3 スポーツと栄養
16.ストレス応答と栄養
 16.1 ストレスとは
 16.2 ストレスに対する生体の反応
 16.3 ストレスと病気
 16.4 ストレスに対する細胞レベルの反応
 16.5 酸化ストレス
 16.6 ストレスと栄養
17.高温・低温環境と栄養
 17.1 体温調節
 17.2 高温環境と栄養
 17.3 低温環境と栄養
18.高圧・低圧環境と栄養
 18.1 高圧(潜水)環境と栄養
 18.2 低圧環境と栄養
19.無重力環境と栄養
 19.1 無重力と循環器
 19.2 無重力と健康障害
 19.3 無重力と栄養
参考書
索引