食品衛生学 食べ物と健康 第3版

増田邦義/植木幸英/野村秀一・編
シリーズ:
栄養科学シリーズNEXTシリーズ

食品衛生学 食べ物と健康 第3版

発行
2011/09/10
サイズ
B5判
ページ数
158
ISBN
978-4-06-155367-5
本体
2,600円(税別)
在庫
在庫なし

内容紹介

器具,容器包装の衛生管理,アレルギー食品,マスターテーブル法の記載を充実させた.
食中毒の最新動向,消費者庁関連の整理,放射性物質の暫定規制にも言及.
各種データを更新した充実の改訂版.

 

  栄養科学シリーズNEXT 食品衛生学は1999 年に初版が,2004 年に改訂第2版が刊行された.初版,改訂第2 版ともに,栄養学,教育学,家政学,保健学,畜産学などの幅広い教育の場,とくに多くの管理栄養士・栄養士養成施設において,教科書としてご採用いただいてきたことに対して厚くお礼を申し上げる.
  改訂第2 版刊行後7 年が経過し,この間,食の安全性の問題としては,カンピロバクターやノロウイルスによる食中毒事例の急増,輸入食品の農薬汚染,飲食業界における賞味期限の改ざんや原材料不当表示の頻発など,食の安全・安心を揺るがす問題が生じたため,重刷ごとに可能なかぎり内容を改めてきた.
  また,食の安全確保に向けて,2006 年には農薬のポジティブリスト制度が導入され,2007 年には感染症法が改正された.さらに,2009 年には消費者行政を一元化(消費者基本法をはじめとする消費者問題に関する約30 の法令の運用の一元化)するための行政機関として,消費者庁が設置された.
  一方,2009 年には管理栄養士養成課程におけるモデルコアカリキュラムが提案され,2010 年12 月には管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)が改定された.
  第3 版では,上述のような食の安全性の問題や食品保健政策の変化に対応するために,また,管理栄養士国家試験出題基準に含まれる項目を網羅するために,食品衛生に関連する最新の知見や動向も盛り込みながら,随所に修正・追加を行った.したがって,第3 版は,栄養学分野だけではなく,食の安全性を取り扱う多くの分野における教科書あるいは参考書として活用していただける,より充実した内容になった.また,食品衛生に興味をもつ一般消費者や食品製造に携わる方々にとっても,より理解しやすい参考書としてご利用いただけるものと考えている.(まえがきより抜粋)

 

【シリーズ総編集】中坊幸弘/山本茂 

【シリーズ編集委員】海老原清/加藤秀夫/河田光博/木戸康博/小松龍史/武田英二/辻英明 

【執筆者一覧】植木幸英/岡崎貴世/岡崎眞/川元達彦/田中紀子/中山和子/野村秀一/東元稔/日野精二/増田邦義/三橋隆夫/割石正信

目次

1.食品衛生学とその目的
  A.食品を取り巻く環境―食の安全性
  B.食品衛生の目的
  C.わが国の食品衛生の現状とこれからの課題

2.微生物と食品衛生とのかかわり
 2.1 微生物は食品の衛生状態の指標
  A.一般細菌数(生菌数)
  B.糞便汚染の指標菌
 2.2 微生物による食品の品質低下
  A.食品の変質
  B.微生物に起因する食品の変質を促進する因子
 2.3 微生物に起因する食品の変質の防止法
  A.冷蔵法および冷凍法
  B.脱水法
  C.塩蔵法および砂糖漬け法
  D.加熱法
  E.電磁波による殺菌法
  F.くん(燻)煙法
  G.真空包装法
  H.食品添加物

3.食品成分の化学的変質
 3.1 油脂の化学的変質(変敗)
  A.油脂の酸化と酸化生成物による健康障害
  B.油脂の変敗防止
 3.2 クロロフィルの化学的変化
 3.3 加熱調理によって生成する発がん性物質
  A.食品の加熱調理によって生成する発がん性物質
  B.発がん性物質の試験方法

4.食中毒
 4.1 食中毒とは
 4.2 食中毒の分類
  A.食中毒の分類
  B.病原体による食中毒に関する食品衛生法と感染症法における取り扱い
 4.3 食中毒の発生状況
  A.分類別食中毒発生状況
  B.年次別食中毒発生状況
  C.季節別食中毒発生状況
 4.4 細菌性食中毒
  A.感染型食中毒
  B.毒素型食中毒
  C.生体内毒素型(中間型)食中毒
  D.その他の病原菌による食中毒
  E.アレルギー様食中毒
  F.細菌性食中毒の予防法
  G.特定給食施設における食中毒予防対策とHACCP
 4.5 ウイルス性食中毒
  A.ノロウイルス
  B.AおよびE型肝炎ウイルス
 4.6 変異型プリオン
 4.7 原虫による食中毒
  A.赤痢アメーバ
  B.クリプトスポリジウム
  C.ジアルジア(ランブル鞭毛虫)
  D.サイクロスポラ
  E.原虫による食中毒の予防法
 4.8 寄生虫による食中毒
  A.アニサキス症
  B.旋尾線虫症
  C.大複殖門条虫症
  D.顎口虫症
  E.横川吸虫症
  F.旋毛虫症(トリヒナ症)
  G.肺吸虫症
  H.マンソン裂頭条虫症
  I.有鉤条虫症
  J.回虫症
  K.鉤虫症
 4.9 自然毒食中毒
  A.動物性自然毒食中毒
  B.植物性自然毒食中毒
 4.10 化学物質による食中毒
  A.過失または誤用によるもの
  B.器具,容器,包装によるもの
 4.11 マスターテーブル法

5.有害物質による食品汚染
 5.1 マイコトキシン
  A.アスペルギルス属が産生する毒素
  B.ペニシリウム属が産生する毒素
  C.フザリウム属が産生する毒素
  D.麦角菌が産生する毒素
 5.2 農薬
  A.農薬の分類
  B.残留農薬基準
  C.収穫後使用農薬(ポストハーベスト農薬)
 5.3 低沸点有機ハロゲン化合物
  A.トリハロメタン
  B.地下水汚染物質
 5.4 抗生物質と合成抗菌剤
 5.5 放射性物質
  A.飲食物汚染に関係する放射性核種 
  B.おもな放射能汚染事件と汚染食品
 5.6 ダイオキシン
 5.7 ポリ塩素化ビフェニル(PCB)
 5.8 有害金属とその化合物
  A.ヒ素(As)
  B.カドミウム(Cd)
  C.水銀(Hg)
  D.スズ(Sn)
  E.鉛(Pb)
 5.9 内分泌かく乱化学物質

6.食品添加物
 6.1 食品添加物とは
  A.食品添加物の歴史と使用目的
  B.食品添加物の指定基準
  C.食品添加物の成分規格,使用基準および表示基準
  D.食品添加物の安全性
  E.食品添加物による危害の防止と対策
 6.2 おもな食品添加物
  A.栄養強化剤
  B.甘味料
  C.増粘剤,安定剤,ゲル化剤(または糊料)
  D.殺菌料
  E.酸化防止剤
  F.着色料
  G.発色剤
  H.漂白剤
  I.保存料
  J.防カビ剤(防ばい剤)
  K.乳化剤
  L.調味料 
  M.酸味料
  N.苦味料
  O.品質保持剤
  P.結着剤
  Q.小麦粉処理剤
  R.その他の食品添加物

7.食品の器具と容器包装
 7.1 器具・容器包装とは
  A.金属製品
  B.セラミック製品
  C.ゴム製品
  D.木・竹製品
  E.紙・セロファン製品
  F.プラスチック製品
 7.2 容器包装の表示

8.輸入食品,遺伝子組換え食品および放射線照射食品の安全性
 8.1 輸入食品の安全性
  A.輸入食品の食品衛生法違反事例
  B.輸入食品の安全性確保対策
 8.2 遺伝子組換え食品の安全性
  A.遺伝子組換え技術
  B.遺伝子組換え農作物
  C.遺伝子組換え農作物の食品としての安全性評価
 8.3 放射線照射食品の安全性

9.食品衛生関係法規と食品保健行政
 9.1 食品衛生関係法規
  A.食品衛生法
  B.食品安全基本法
  C.乳・乳製品の成分規格などに関する省令
 9.2 食品保健行政
 9.3 食品安全のリスクアナリシス(リスク分析)

参考書とホームページURL
索引