医療系学生のための病理学 第4版

中村仁志夫/佐藤達資/石津明洋/田中伸哉・編

医療系学生のための病理学 第4版

発行
2010/11/20
サイズ
B5判
ページ数
228
ISBN
978-4-06-153696-8
本体
3,500円(税別)
在庫
在庫あり

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内容紹介

【看護,臨床検査,薬学,リハビリなどのコメディカルに最適な定番テキスト.
疾病の成り立ちをわかりやすく解説し,最新の話題も盛り込んだ改訂版】


 21 世紀に入ってわが国の医療をめぐる情勢は大きく様変わりしつつあり,医師とともに実際の医療を担う看護師をはじめとする医療専門職の果たす役割は,チーム医療が進展する中でいっそう重要性を増している.
 病理学は医療職種において共通に修得すべき基礎医学科目として,解剖学,生理学,生化学などと並んで必修とされてきた.ある疾患がどのような原因で生じ,体内でどのような病態をしめし,どのような経過をたどるのかという疾患概念を形成することは臨床にかかわるあらゆる人々の認識と技量を高めることにつながっている.
 とくに,近年の分子生物学の格段の進歩の中で,診断技術に大きく取り入れられてきた遺伝子解析の考え方は,今後いっそう進むであろう個別的診断,個別的医療の基本的理解のために欠くことのできないものとなってきた.また,iPS 細胞の発見は再生医療の発展を予感させ,医療における新しい時代が到来しつつあることを告げている.
 医療専門職を目指す学生を対象として1993 年に初版(渋谷みよ,成松英明,中村仁志夫,佐藤達資/著)を出した本書は,より多面的な情報を提供するために第2 版(1999 年)から池田仁を著者に迎えるとともに,主に肉眼写真を中心とするカラー口絵を採用し,時代に合わせた徴調整を加えて同執筆者による第3 版(2005 年)の改訂を行ってきた.
 このたび,第4 版にあたっては新たに編集体制をとることとし,新進の若手執筆陣を著者に加えて大幅な改訂を図った.カラー口絵はこれまでのものに新たな4 ページを加え,顕微鏡写真も多めに採り入れた.本文も2 色刷りとし,より斬新なイメージで接してもらえるように心がけた.
 内容では前述のiPS 細胞など最新の情報や認知症の分類など時代に必要とされる事項を加えたほか,新たにコラムを増やして,基本的理解に必要な事項についてできるだけ簡潔に説明することとし,それぞれの章立ての中で印象を強めるアクセントとした.
 ときに詳しすぎる記載もあるかもしれないが,繰り返しお読みいただき,慣れ親しむ中で獲得されるであろう病理学的認識が,それぞれの専門分野における将来の実践的対応においてさまざまな形で生かされることを祈ってやまない.
(まえがきより)


【著者一覧】池田仁/石津明洋/佐藤達資/渋谷みよ/田中伸哉/谷野美智枝/中村仁志夫/成松英明/西原広史/野島孝之/柳輝希/渡邉純

目次

総論
1.病理学の概要
 1.1 病理学の歴史
 1.2 病理学の発展
 1.3 生検病理学(外科病理学・病院病理学)
 1.4 病理学入門
 1.5 これからの病理学
2.病因論
 2.1 内因
 2.2 外因
 2.3 医原病(医原性疾患)
3.先天性疾患,遺伝病
 3.1 遺伝子と染色体
 3.2 染色体異常
 3.3 遺伝子の障害と遺伝病
 3.4 奇形
4.細胞・組織傷害
 4.1 細胞の構造と傷害
 4.2 細胞傷害の機序   
 4.3 萎縮
 4.4 変性
 4.5 細胞死
 4.6 老化と死
5.物質代謝障害
 5.1 糖質代謝の障害
 5.2 タンパク質代謝の障害
 5.3 核酸代謝の障害
 5.4 脂質代謝の障害
 5.5 無機質(ミネラル)代謝の障害
 5.6 色素代謝の障害
6.修復と再生
 6.1 細胞分裂と増生
 6.2 再生
 6.3 肥大
 6.4 化生(異所性分化)
 6.5 肉芽
 6.6 創傷の治癒
 6.7 iPS 細胞
7.循環障害
 7.1 局所循環障害
 7.2 ショック
 7.3 高血圧による臓器障害
 7.4 動脈硬化症とそれに伴う障害
8.炎症と感染症
 8.1 炎症
 8.2 感染症
9.免疫と免疫異常
 9.1 免疫
 9.2 免疫異常
10.腫瘍
 10.1 良性腫瘍と悪性腫瘍
 10.2 腫瘍の命名法と分類
 10.3 悪性腫瘍の進展,生体への侵襲
 10.4 腫瘍の原因(内因・外因,発生機序)
 10.5 診断法の進歩
 10.6 癌の治療における病理学(組織診・細胞診)の役割
 10.7 癌の実態の推移と問題点

各論
11.循環器系
 11.1 先天性心疾患(心奇形)
 11.2 代謝異常
 11.3 心肥大
 11.4 炎症
 11.5 虚血性心疾患
 11.6 心筋症(特発性心筋症)
 11.7 動脈の病変
 11.8 静脈の病変
12.呼吸器系
 12.1 上気道の疾患
 12.2 気管,気管支,肺の疾患
 12.3 胸膜,胸腔,縦隔の疾患
13. 消化器系
 13.1 口腔,唾液腺
 13.2 食道
 13.3 胃
 13.4 腸
 13.5 肝
 13.6 胆嚢および胆道
 13.7 膵
14. 造血器系
 14.1 骨髄
 14.2 リンパ節
 14.3 脾
 14.4 胸腺
15. 泌尿器系
 15.1 腎の疾患
 15.2 尿管の疾患
 15.3 膀胱の疾患
 15.4 尿道の疾患
16. 生殖器系
 16.1 女性生殖器
 16.2 男性生殖器
17. 運動器および軟部組織系
 17.1 骨の病変
 17.2 関節の疾患
 17.3 骨格筋の病変
 17.4 軟部組織
18. 内分泌系
 18.1 下垂体
 18.2 甲状腺
 18.3 副甲状腺
 18.4 副腎
 18.5 膵ランゲルハンス島
19. 脳・神経系
 19.1 神経系の構成要素の特殊性
 19.2 脳浮腫と頭蓋内圧亢進
 19.3 脳血管障害
 19.4 頭部外傷・脳外傷
 19.5 炎症性病変(髄膜炎,脳炎,脳脊髄膜炎)
 19.6 脳腫瘍,頭蓋内腫瘍
 19.7 神経系に特有な難病
 19.8 中毒ならびに栄養障害性疾患
 19.9 末梢神経疾患ならびに神経筋疾患
 19.10 髄液還流障害
20. 皮膚・感覚器系
 20.1 皮膚
 20.2 眼の主な疾患
 20.3 耳の主な疾患
参考書
索引