栄養学の歴史

ウォルター・グラットザー・著 水上茂樹・訳

栄養学の歴史

発行
2008/12/10
サイズ
A5判
ページ数
254
ISBN
978-4-06-153690-6
本体
3,800円(税別)
在庫
在庫なし

内容紹介

病原体だけが病気を引き起こすのではない.ある栄養素が欠乏するだけで死に至る病気がある.
人類が「栄養学」を手に入れるまでの長い長い道のり!
偉大な業績あり,極悪犯罪あり,古今東西約220人の物語.

 本書は栄養学を教える教師や指導する栄養士にも栄養学を習う学生さんにも参考になると思います。栄養学史の専門家カーペンター氏は次のような書評を書いています。「私はこの本を寝床で読んだり栄養学の特定のトピックを講義するときの補助に推薦する。この本は高価でないので学生たちに賞品として与えたり栄転または退職する同僚への贈り物にしたりするのに役立つであろう」と。
この本は栄養の学問の歴史だけではなく食べ物に関する「人間と社会の歴史」です。栄養の研究者や医師だけではなく食品製造者を含め食物を食べる人たちも主役として登場します。その意味で一般読者にとっても楽しくしかも役に立つ本と言うことができるでしょう。食生活の変遷、経済との関係、食べ物のごまかしとその摘発、添加物、インチキ医師、ダイエット、などを知ることができます。 (訳者あとがきより)

目次

緒言
第1章 いかに食養生が始まったか
1.1 ギリシャ・ローマ時代の食養生―科学的な栄養学の誕生
1.2 体液学説―「栄養素の欠乏による病気」の発見を遅らせた
1.3 ルネサンスへの移行―ガレノスからの脱却
1.4 古代、中世における食事―病気とのかかわり
第2章 自然科学としての栄養学の誕生
2.1 栄養を自然科学的にとらえるための素地ができ始める
2.2 化学革命とラヴォアジエがもたらしたもの
2.3 政治家で栄養学者で物理学者のトムソン
第3章 栄養の消化と吸収をめぐる学者たちの論争
3.1 消化の生理学
3.2 三大栄養素の研究とその概念の確立
3.3 代謝の研究の進展
第4章 「栄養素の欠乏」が引き起こす病原体の無い病気
4.1 脚気―ビタミンB1欠乏症とわかるまでの遥かな道のり
4.2 ペラグラ―ナイアシン欠乏症とわかるまでの長い道のり
4.3 壊血病―原因が決まるまで何世紀もかかった
4.4 くる病―イギリス病とも呼ばれた
4.5 クワシオルコル―赤ん坊が生まれると上の子が罹る
4.6 飢餓―飢饉や戦争の例
第5章 ビタミンやミネラルなど微量栄養素の発見
5.1 ビタミンAの発見と命名
5.2 その他のビタミンの発見
5.3 ミネラルや必須脂肪酸
第6章 近世以降における栄養と食事のありかたの移り変わり
6.1 命の糧
6.2 保存食品と合成食品
6.3 飢餓と飽食
第7章 食品への混ぜ物の歴史
7.1 古くからの悪徳
7.2 混ぜ物の摘発
7.3 ミルクと肉―吐き気
第8章 フードファディズムとインチキ医学
8.1 菜食主義者たち
8.2 肉食動物の食事
8.3 その他の健康法
8.4 インチキ医学
第9章 栄養の現状と展望
9.1 欠乏,過剰,添加物
9.2 栄養と健康―食と安全への情報
9.3 糖尿病と肥満
9.4 ダイエット法のいろいろ
9.5 将来の展望
訳者あとがき