やさしい化学熱力学入門これから熱力学を学ぶ人のために

小島和夫・著

やさしい化学熱力学入門これから熱力学を学ぶ人のために

発行
2008/02/18
サイズ
A5判
ページ数
174
ISBN
978-4-06-154355-3
定価
3,080円(税込)
在庫
在庫無し

内容紹介

エネルギー環境問題に欠かせない熱力学がだれでもわかる!!
とことんやさしく,わかりやすく明解解説

"熱力学はエネルギーの変換,エネルギーの出入りによって進行するあらゆるプロセスを扱う基礎科学である.エネルギーの変換についてはエネルギーはいかにすれば最大限に有効に利用できるか,省エネルギーの限界はあるのか,どのように決めるのかというのが鍵課題であり,エネルギー環境問題の鍵課題でもある.エネルギーの変換やエネルギーの出入りを伴わないプロセスはないので,熱力学の知識は必須であり,不可欠である.・・・・・・
 本書は熱力学の基礎を十二分に理解し,熱力学の全体も把握できることをねらいとしてまとめられたものである."
・・・・・・(本書"はじめに"より)

目次

第 0 章 エネルギーを扱うには不可欠な熱力学の知識

第 1 章 熱力学を理解するための基礎事項
 1.1 圧 力
 1.2 温 度
 1.3 体 積
 1.4 質量と物質量
 1.5 PVT 関係
 1.6 熱力学の基礎用語
 1.7 エネルギー
 1.8 仕 事
 1.9 熱
 1.10 ミクロに見ると熱と仕事によるエネルギー移動は異なる
   解説 1.1 気体分子運動論
   解説 1.2 大気の重さの発見と気圧の高度による変化
   解説 1.3 定容気体温度計
   解説 1.4 水の密度は 4 ℃で最大である
   解説 1.5 ファン・デル・ワールス定数 a, b の決定法
   解説 1.6 完全微分について

第 2 章 熱力学の第一法則はエネルギー保存の法則
 2.1 第一法則の数学的表現
 2.2 内部エネルギー
 2.3 エンタルピー
 2.4 理想気体の熱容量
 2.5 等温プロセスにおける理想気体の膨張
 2.6 断熱プロセスにおける理想気体の可逆膨張
 2.7 いろいろな仕事と熱力学の第一法則
 2.8 エネルギー収支
   解説 2.1 内部エネルギーという状態関数が存在することを熱力学的に確かめる
   解説 2.2 反応のエンタルピー変化の求め方

第 3 章 熱力学の第二法則の核心はエントロピー
 3.1 熱力学の第二法則によって起こる現象
 3.2 エントロピーの導入
 3.3 エントロピーは乱雑さの尺度
 3.4 ボルツマンの原理
 3.5 エントロピーの発生
 3.6 エントロピー増大の原理
 3.7 熱力学の第二法則
 3.8 損失仕事
 3.9 エントロピー収支
 3.10 反応のエントロピー変化
 3.11 エントロピーから自由エネルギーへ
   解説 3.1 可逆プロセスについて
   解説 3.2 異なる液体を混合すると系全体のエントロピーは増加する
   解説 3.3 光合成におけるエントロピーの変化
   解説 3.4 カルノー熱エンジンとカルノーの原理
   解説 3.5 熱力学温度目盛りはカルノーサイクルで導入された

第 4 章 エネルギーはどれだけ有効に使えるか
 4.1 エネルギーの有効利用率
 4.2 冷凍とヒートポンプ
 4.3 蒸気動力システム~ランキンサイクル~
 4.4 コージェネレーション
   解説 4.1 エントロピーの収支式の導出
参考書